2022.03.11
現場 

モイス。

外壁の下地材は、モイスという素材です。モイスはけい酸カルシウム板をベースに天然鉱物のバーミキュライト、珪藻土などを配合した調湿性・施工性・耐火性・耐久性に優れた素材で、有害物質を含まず天然素材のみで造られているため土に還すことができる素材、とのことです。

外壁の下地材は普通の9mm合板、木質系パーティクルボードのノボパン、火山性ガラス質のダイライトなどありますが、必要な性能は構造耐力と耐火性です。構造耐力はどれを使用しても確保できるのですが、決め手は耐火性でした。外壁仕上げはダルバリウム鋼の波板という、それ自体防火性能の無い製品ですが、モイスを使うとその外側の仕様に関わらず防火構造とすることができます。

デメリットは、やや高価なこと、そして重いこと。910mm×2,420mm×厚9.5mmで25kgあります。同サイズのノボパンは17kgなので、約1.5倍の重さ。そして、硬い。施工する大工さんは相当大変です。モイスの売りの一つ「施工性」は良いとは言えないようです。

釘打ち機でどんどん留めていきます。モイスの重さを支えるために仮の桟木を打ったり、所々で工夫しながら驚くほどのスピードで張り進めていきます。私など持つだけで精一杯の板を加工し、狭い足場の隙間を縫って運んで隙間なく留めていく、もの凄い体力と技術です。

窓がくり抜かれた外壁ができ家の形が見えてきました。