2022.04.06
現場
外壁工事開始。
外壁は、施主(奥さん)と子供(9歳)に反対されながらも、ガルバリウム鋼の小波板を採用しました。
大工さんが張った下地材モイスの上に透湿防水シートを張り、45×18mmの胴縁と呼んでいる木材を釘で打ち付けます。その胴縁に外壁を留めていきます。小波板の場合は波の間を空気が上がっていくので最上部だけ通気用の胴縁を使っています。
屋根の上の板金加工専用足場。屋根や窓の形にピッタリ切って、ジョイント部材を使わずに納めます。正確に切るのはもちろん大変そうですが、足場と建物の間が狭いので下ろしていくのがすごく大変です。
窓廻りは四周役物を回し、上からは水が抜けるように考えられています。これらの役物は全て既製品があるわけではなく、親方が工場で曲げて加工してくれたものです。
コーナー部分はジョイントパーツを入れれば簡単ですが、全て曲げて納めてくれました。5mの板を一律に曲げるのは相当難しそうです。
軒、けらば、出隅の取り合い。屋根の、斜めに出ている部分を軒(のき)、水平に出ている部分を(けらば)と言います。今回は狭小地で屋根を大きく張り出すことができないので、合板の出を100mm程度と押さえて、全てガルバリウム鋼板で包みます。漏水の弱点になりやすい外壁と屋根の接合部分を含め、土台から屋根のてっぺんまで全てお任せできるので安心です。
苦労してもらった庇部分。一度全体を包んだ後にもう一枚板金をかぶせて水が切れるようにしてくれています。手間のかかる仕事です。
この庇の作り方は初めて試みたのですが、無機質な金属の中に少しだけ木の部分が欲しくて設計しました。大工さんと板金屋さんの知恵と技術のおかげで意図した通りのものができそうです。