捨てコンクリート。
今日は地盤改良杭の切断と砕石・捨てコンクリート工事です。地盤改良杭は専門業者さんに直接お願いしているので始めは2社が平行して作業をします。同じ箇所に複数の職人さんがいることは避けたいですが、工程的にやむを得ない場面は立ち会って調整し、できるだけお互いベストに近い効率で進められるよう配慮します。
底に高さの基準を作っています。道路のマンホールが高さの基準(GL=ground level)で、そこから1900mm下がった高さが躯体コンクリートの下面になります。
酸素を使って地盤改良の杭を切断し、終わったら蓋をかぶせていきます。順調です。
掘った土のままだと作業性が悪いため砕石を敷き詰め、地面の転圧をやりやすくします。砕石自体に構造的な意味はありませんが、隙間があるとマイナスになってしまうので、石の間が砂で埋まるように入念に転圧します。
地盤改良杭の高さ調整と砕石の転圧が完了して生コン車の到着を待ちます。この上に防湿フィルムという透明のフィルムが施工されることが多いのですが、私はたった0.1mmのフィルムで家と地面の縁が切れてしまうのをどうにも気持ちが悪く思うので、採用していません。
午後生コン車が到着し、捨てコン打設作業開始。土の上に精度の高い仕事をするのは困難なため、捨てコンクリートと呼ばれる鉄筋の入っていないコンクリートを流し、平滑な面を作ります。捨てコンにも構造的な意味はありませんが、マイナスにならぬようコンクリートの強度は事前に決められています。数量が少ないのでポンプ車は使わず、重機のバケットで生コンを受けます。
生コンを流し込み、シャベルで均し、コテで押さえていきます。1時間程度でコンクリート打ち終わりです。
本日の作業全て完了。これで基準GLから1900mm下がった高さに平滑な面ができました。乾いたら床に基準の線を引く墨出しという作業ができるようになります。平滑な面がないと鉄筋を組むのも型枠を組むのも精度を出すのが困難ですので、捨てコンクリートが必要です。名前の割に、これが間違うと全てに影響する大変重要な工事です。
ここまでで建物を作る準備が整いました。わずか4日の工事で完了。6坪で掘削2mとかなり小さな規模とはいえ、実に手際良く進めてもらっています。これからが建物本体の工事になります。